アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶 (2003) »ストーリー

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20世紀最大の写真家と呼ばれたカルティエ=ブレッソンが、自分の作品や人生について語るドキュメンタリー

パリ、ルーブル美術館に近いチュイルリー公園を見下ろすアパルトマンの自宅で、プリントされた自作を見つめるカルティエ=ブレッソン。時にはバッハの音楽に身をゆだねながら、自分の半生や、作品を撮った時の思い出を語っていく。ジャン・ルノワールの助監督を勤めたこと、メキシコでの青春時代、モンローやカポーティ、バーンスタイン、ココ・シャネルといった20世紀を代表する人々を撮影したエピソード、そして「マグナム」の結成…。本人の口からなかなか語られることがなかった、「決定的瞬間」が解き明かされる。

スクリーンで見る写真もなかなかいいものだ。迫力が増すだけでなく、それまで気がつかなかった細部にも目が行き届く。今回、カルティエ=ブレッソンの写真は、絵画的でもあり、また映画的でもあることに気づいた。1952年に発表され、世界中の写真家に大きな影響を与えた写真集「決定的瞬間」のオリジナル版のタイトルは、「逃げ去るイメージ」だ。時間はあっという間に過ぎ、四角いフレームの中に収めるチャンスはほんの一瞬しかない。1秒でも早くても遅くても、完璧な調和は崩れ、やり直しはきかない。カルティエ=ブレッソンはそれを知り抜いているからこそ的確に、まるで絵画のように作られた構図に収めることができたのだろう。インタビューに応える人々の中では、かつての妻モンローのポートレイトについて語る、故アーサー・ミラーの姿が感動的だ。


 

 


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