A.I. (2001)
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キューブリック&スピルバーグ、二人の天才が生んだ、とてつもなく切なく無垢で残酷な物語
近未来。人間の変わりに雑用をしたり、性的欲求を満たす相手としてロボットは欠かせない存在になっていた。そんな中、最新型のロボットが開発される。11歳の少年デイビッド(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、愛するという感情をインプットされたA.I.(人工知能)を持つロボット。彼は不治の病に冒された息子を持つ夫婦に大切に育てられていた。しかし彼等の実の息子が奇跡的に意識を取り戻したことから、デイビッドの夢を掛けた長い旅が始まる…。
公開ギリギリまでその全貌は謎のベールに包まれていた超話題作『A.I.』。それは今は亡き巨匠スタンリー・キューブリックが長年暖めてきた企画を、彼と親交の深いスピルバーグが脚本、監督という形で映画化したという夢のような作品。スピルバーグにとっては『未知との遭遇』以来久々に脚本を書くいうだけあって、かなり力を注ぎ込んで書き上げたそう。テーマは「愛と人間であることの意味」。ロボット少年が母親から愛を受けたくて、人間になるために旅をする壮大なSFアドベンチャー。
この作品で目を引くのは、今まで見たこともないような朽ち果てたロボット達の姿。顔は人間そのものなのに、後頭部が無くなってしまっているロボットや、下半身の金属がむき出しになっているロボット達がリアルな表情や動きを見せる。このロボット達を作り上げたのは『ジュラシック・パーク』や『ターミネーター2』などでアカデミー受賞経験を持つスタン・ウィンストン。さらにILMが視覚効果とアニメーションを担当し、見事なまでの近未来の世界をスクリーンに写し出していく。また、彼でしか主人公デイビッドを演じられなかっただろうと確信してしまうほど、ハーレイ・ジョエル・オスメント少年のナチュラルだけれども高度な演技力がこの映画に大きな感動を与えてくれる。人間にどこまでも近いロボットをなんなく演じてしまうハーレイ少年の底知れぬ才能に驚かされる作品だ。
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