蝶の舌 (1999)
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懐かしさと、やりきれない想いを抱く感動のスペイン映画!少年と老教師の心暖まる交流は、避けられない運命により衝撃の結末を迎える!
喘息持ちの8歳のモンチョ少年(マヌエル・ロサノ)は学校が恐くて仕方ない。しかし老教師グレゴリオ先生(フェルナンド・フェルナン・ゴメス)の包み込むようなやさしさに触れ、モンチョは次第に学校に馴染んでいく。先生と森へ繰り出し、蝶に渦巻き状の長い舌があることや、鳥の求愛行動を学んでいくモンチョ。しかし、平和な生活も束の間、やがて時代はスペイン内戦をむかえ、モンチョ少年にとって、とても悲しい出来事が起こる…。
スペインのアカデミー賞と言われるゴヤ賞で13部門にノミネートされ、脚色賞を受賞したこの作品。スペイン内戦により、無惨にも引き裂かれてしまった絆、そしてまだ8歳の小さな少年が、大人達が起こした戦いにより、心にもないひどい言葉を吐く。物語は、美しい森の中で、様々な生物の存在を知り、好奇心に目を輝かせる少年の瞳を映し出すと同時に、人間同士の愚かな戦いにより、心に嘘をつかなければならなくなった少年の悲しい瞳が映し出されている。
見終わった後、こんなにも何か考え込んでしまう作品が最近あっただろうか?それはきっと、無垢な眼差しを汚してしまった大人達への憎しみと、そうしなければ生きていけなかった時代への虚しさからなのだろう。そしてこの難しい役を見事にこなしたのは、2500人の小学生の中から選ばれた映画初出演のマヌエル・ロサノ少年。感情を微妙な表情の変化で表現する彼の演技には圧倒。さらに俳優・監督・脚本家・作家と幅広い才能を持つ名優フェルナンド・フェルナン・ゴメスが、老教師に扮し、だれもが好きになる理想の先生を好演している。エンドロールが流れる間、胸が締め付けられる思いで、なかなかすぐに席を立つことが出来なかった。
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