子宮の記憶 ここにあなたがいる (2006)
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忘れない痛み、消せない絆。
裕福な家庭で育ち、何不自由のない生活をしているように見える18歳の真人。だが、世間体ばかり気にする父親や上辺だけの愛情をそそぐ母親に失望していた。真人には、生後3日で誘拐された過去があり、犯人の女性に奇妙な親近感を抱いていた。夏休み、真人はその女性が住む沖縄へと向かった。そこで、食堂で働く愛子に出会い、住み込みでアルバイトを始める。やがて、愛子と真人の間に、母子とも恋人ともつかない愛情が芽生える。
藤田宜永原作の同名の小説を、『ホワイトアウト』の若松節朗が繊細なタッチで映像化した。母と子とは、また女性の生き方とは、と様々なテーマを含んでいる本作だが、印象的なのは柄本佑らが演じるティーンたちの無気力さだ。愛情に飢えているのに、反抗すらできない親子関係。現代の最も深刻な問題点を提起しているようだ。幸せな登場人物が一人と出てこないが、大きな悲しみを背負った役柄の松雪泰子の演技は見事!生きる事にくたびれ果てていながら、尚、愛情を求めたがる姿。『フラガール』で、はつらつと演じた後のはかなげな美しさには、男女と問わずため息が。舞台は沖縄。愛子と真人を静かに見つめている海が、母親の胎内を思わせる。
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