イースト/ウェスト 遙かなる祖国 (2000)
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冷戦時代のロシアに翻弄された人々の孤独と絶望、勇気を描く感動叙事詩
1946年、西側に亡命していたロシア人アレクセイ(オレグ・メンシコフ)が、フランス人の妻マリー(サンドリーヌ・ボネール)と幼い息子とともにソ連に帰国する。スターリンの恩赦を信じて帰国した彼らを待ち受けていたのは、祖国の非情な裏切りだった。帰国した亡命者たちが処刑や強制収容所送りとなる中、マリーは体制に従う夫への不信感を募らせる。だが、アレクセイは密かに妻子を脱出させようと計画を練っていたのだった。
『インドシナ』『フランスの女』などで激動の時代を生き抜く女性の姿を描く大河ロマンを手掛けてきたレジス・ヴァルニエ監督が、冷戦時代のソ連を舞台に壮大な叙事詩を作り上げた。危機的状況の中で冷静さを失わずに家族のために絶えぬいた夫、絶望の中で自由を求めて闘った妻の姿の中に、共産主義の犠牲となった人々の過酷な実情をリアルに描出。
セザール賞で作品賞ほか4部門にノミネートされた秀作だ。体制に従うことで危険を回避し、妻子を脱出させようと機会をうかがう夫をロシアの名優オレグ・メンシコフが抑制の効いた演技で好演。妻の信頼を失いかけても、10年にも及ぶ長い年月、偽りを貫き通した彼の無償の愛が、深い感動と衝撃を与える。
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