リリイ・シュシュのすべて (2001)
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傷ついた14歳のさまよう心を映像と音楽に溶け込ませた
中学2年生の雄一(市原隼人)は、学校ではいじめられ家族の中でも居場所がない孤独な少年。そんな彼の心の拠り所は、自らが主宰するカリスマ歌手リリイ・シュシュのファンサイトだった。サイトの中だけは本音が言える。その中で一人のリリイ・ファンと心を通わせていく彼は、念願のリリイのコンサートで会う約束をする。だが、その日、ある事件が起きる。
繊細なタッチの作風で作家性を追求する岩井俊二監督の3年ぶりの新作は、彼自らが始めたネット小説と、読者が残したメッセージを基に製作。14歳の少年少女を取り囲む、いじめ、家庭崩壊、援助交際、レイプなど過酷な現実を容赦なく映し出している。
絶えず揺れ動く映像が、行き場のない怒りと孤独を抱えたさまよう魂を痛々しいほどに浮き彫りにし、観る者の心にズシリとのしかかる。随所に挿入される架空の歌姫リリイ・シュシュの歌は『スワロウテイル』でも音楽監督を務めた小林武史が作り上げたもの。透明感あふれるその歌声は美しい映像と見事にリンクして、じんわりと心に染み込んでくる。
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