ONCE ダブリンの街角で (2006)
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アイルランドの“現在”が垣間見える青春映画
アイルランド、ダブリン。多くの人が行き交うグラフトン・ストリートでオンボロのギターをかき鳴らし自作の歌を唄う男がいる。そこに一人の女がやってきた。10セントのチップを出し、あれやこれやと男に質問する。挙句、掃除機の修理の約束をさせられてしまう。翌日、壊れた掃除機を持って女が現れた。途中、ピアノを弾かせてもらえるという楽器店に立ち寄った。彼女の腕前に感心した彼は、一緒に演奏することを提案するのだった。
主演の二人はプロのミュージシャン。さらに監督は、グレン・ハンサードと同じバンド(アイルランドの人気バンド、The Flames)でプレイしていたという生粋の“音楽映画”だ。ストリートからスタジオへ、そしてその先の成功へ―そんなミュージシャンのハングリー精神も垣間見えるが、注目すべきは今までのアイルランド映画にあったような湿気感を伴う貧乏臭さがない事。男は生活に困ってストリートで歌っている感じでもないし、最後には飛行機でロンドンに向かう。こんな所にも昨今のアイルランド経済の好況が見て取れる。ただ、好況ゆえ流入する移民(彼女はチェコからの移民)の生活ぶりは楽とはいえない。そんなアイルランドの現在が興味深い。
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