風を聴く 〜台湾・九イ分物語〜 (2007)
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台湾の近代史を凝縮したかのような街・九イ分を知る
台湾の港町・基隆から山間部に分け入ったところ―かつて、水田と茶畑を営む農家が九戸あったというところから名付けられた「九イ分」。1890年、付近に金の鉱脈があることが判明し、多くの入植者が集まってきた。やがて日本の植民地時代に突入、金鉱は日本の財閥が管理するようになるが、ゴールドラッシュは止まることなく、人口は3万人を超えた。戦後、中国に復帰した後も金の採掘は続くが、やがて金脈は枯渇していくのだった。
ホウ・シャオシェン監督の『悲情城市』で知られる街・九イ分。それまで何もなかった山間の街が金鉱によって栄え、そして閉山によって衰退していく。その背景にある日本の植民地支配、太平洋戦争、そして国民党軍による二・二八事件など、歴史上の事件を思い出させる。九イ分の歴史を紐とけば、台湾の近代史がすべてわかるかのようだ。現在は観光地、避暑地として日本からも多くの人が訪れる九イ分。急斜面にへばりつくように造られた街並みは一見の価値あり。先祖がこの金鉱に係わっていたという一青妙のナレーションはどこか説得力がある。
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