愛の予感 (2007)
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絶望の中で奇跡的に生まれつつある、ある美しい感情についての記録
14歳の少女が、同級生の少女を刺殺した。妻を癌で失い、続いて娘を失った順一は、生きる希望を失ってしまう。勤めていた新聞社を辞め、引きこもりの生活を続けていた順一は、一年後、北海道にに肉体労働の職を得る。民宿で寝泊りし、夜明けに起きて鉄工所へ向かい、帰宅後、日没と同時に眠りつく生活。そんな順一は、民宿で賄いの仕事をしている女、典子と出会う。典子は順一の娘を殺した子の母親だった。彼女もまた、身を隠すように東京を離れ、北海道の僻地でひっそりと生活を営んでいたのだ。被害者の父親と、加害者の母親。毎日顔を合わせるものの、互いに名乗ることもなく、言葉も交わさない。それでも、順一は原罪を背負ったかのように生きている典子が、次第に、かけがえのない存在になっていく…。
監督は、インディペンデントでありながら『バッシング』など4度カンヌ国際映画祭へと作品を送り出している小林政広。そんな彼が最新作に選んだテーマは、眼を逸らしたくなるほど鋭利な、激情としての、「愛の予感」。小林政広はある決断をした。悔恨と絶望に苛まれながら、孤独に生きる被害者の父・順一を存在そのものの深みにおいて表現するため、自らの身体をカメラの前に立たせる。そして、共演者に選ばれたのは、『殯の森』に出演、国際的評価も高い女優・渡辺真起子。順一と同じ絶望に加え、決して消えない罪悪感とともに生きる、加害者の母・典子に、明確な輪郭を与えている。(作品資料より)
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