落穂拾い (2000)
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捨てる者あれば拾う者あり。ミレーの絵画「落穂拾い」の景色を現代フランス社会に写した秀作。
アニエス・ヴァルダ監督は、市場がはけた後に残された野菜や果物を拾い集める人々を見て、ふと、ミレーの有名な絵画「落穂拾い」を思い出す。小さな手持ちカメラを持って、彼女の「拾う人々」を探す旅が始まった。そこには、出荷できない膨大な量のジャガイモやリンゴ、ブドウ、そして大量に廃棄された電気製品を拾い集め生活する人々との出会いがあった。この飽食の時代に対する彼らの知恵や姿勢に驚嘆しながら、アニエスはカメラを回す。
何もかも捨てることで片付けようとする現代人の中に、ものを拾うことで生活する人々がいる。そんな社会的なテーマを扱いながらも、ミレーの「落穂拾い」をモチーフにしたとても絵画的で愛らしいドキュメンタリー作品。アニエスが出会う「落穂拾い」は単なる貧しさの表れではなく、拾う人々の哲学、芸術、生活態度そのもの。
本来、「拾う」という行為は、人生に対して謙虚で、積極的な姿勢のはずなのだ。アニエスは73歳。この旅で、彼女自身も自分の人生を振り返ることが出来た。この小さなおばあちゃんの深く色濃い感受性や好奇心、行動力には驚かされる。アニエスがハート型のジャガイモを拾った時、現代人の捨てられた心を救い上げられたような気持ちになった。
大阪・シネリーブル梅田、神戸・シネリーブル神戸、名古屋・シネプラザ、福岡・シネリーブル博多駅ほか順次全国公開
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