命 (2002)
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ベストセラー作家・柳美里が綴った「生命」の物語が、映画となって新たな感動を巻き起こす
家庭のある男の子供を妊娠した柳美里(江角マキコ)は、出産を決めかね悩んでいた。思わず受話器をとり、かつて恋人だった劇作家・東由多加(豊川悦司)に相談を持ちかける。そのとき東の体は、すでにガンに蝕まれていた。美里の妊娠を自分の命の生まれ変わりと信じる東は、子供の誕生を見るため「生きる」ことを願うようになる。美里もまた、東の闘病生活を見守りながら、自分に息づく生命を感じ取っていく。そして新年を迎えた寒い夜、元気な男の子が誕生した。
生まれてくる命と、消えていく命、それを支える命。人の生死を真摯に見つめたこの作品は、ベストセラーになった柳美里の自伝小説「命」シリーズの映画化だ。若い頃、無謀に自分を傷つけてきた柳美里というひとりの人間が、妊娠と、東由多加の生命に直面し、人が生きる意味を感じ取っていく。
主演の江角マキコと豊川悦司は、過ぎていく日々のなかで柳美里と東由多加の感じていた動揺や悲しみ、切なさや喜びを画面いっぱいに表現し、さらに家族や医者、友人たちに素晴らしい役者を揃えながら、2人を支える静かな存在感をデリケートに演じている。人は、誰かのために生き、命は大切な誰かのためにあるのだという真実を、しっかりと教えてくれる。
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