砂の器 (1974) »ストーリー

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宿命を背負って生きるしかない人間の哀しみを描いた不朽の名作が美しく甦る!

国鉄蒲田操車場で起きた殺人事件は、容疑者は元より被害者の身元も不明のまま迷宮入り必至と見られていた。警視庁の今西(丹波哲郎)と西蒲田署の吉村(森田健作)の両刑事は、唯一の手掛かりである「東北弁のカメダ」に一縷の望みを託し、秋田県亀田に飛ぶが、結果は空振りに終わる。捜査本部解散後、被害者が岡山県在住の三木謙一だと判明し、今西はその足取りを追って出雲、さらに伊勢へと足を伸ばす。やがて三木に繋がる一人の男が浮上する。それは天才音楽家として脚光を浴びる和賀英良(加藤剛)だった。

言わずと知れた松本清張の傑作サスペンスを、社会派ドラマの雄・野村芳太郎が監督した本作は、山田洋次と共同で脚本を手がけた橋本忍が、自ら「橋本プロダクション」を立ち上げて悲願の映画化を実現させた執念の一作だ。そして今回、その橋本の呼びかけで、最新のデジタル技術を駆使して修復されたデジタルリマスター版が完成した。新たに甦ったこの名作は、病気に対する偏見や貧困が生み出すやるせない悲劇だけでなく、今は失われてしまった慎ましい日本の姿も映し出す。旅情を駆り立てる列車の映像にも隔世の感がある。とはいえ、この世に生を受けた以上、日々積み重なって行く過去を─それがどんなに呪われていようとも─完全に葬り去ることはできないという、人としての宿命は不変の真理のようだ。


 

 


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