コンフェッション (2002) »特集

設定面白い!キャストOK!映像かっくイイ!で、何がイケナイの?

2003/08/22 (金) written by フォルティ大滝(映画ライター)

飛ぶ鳥を落とす勢いのジョージ・クルーニー大張り切りの初監督作品。下馬評通りかどうなのか、告白します。

コンフェッション

やけに前評判が高いぞ。批評家間でも高得点を叩き出している作品だ。サム・ロックウェルを主演に置き、ジュリア・ロバーツ、ドリュー・バリモアが華を添え、おまけにジョージ・クルーニー初監督作。おかげで試写室も超満員だった。昼は華やかなショービズの立役者、夜はCIAの工作員で殺し屋という設定は確かに面白いしね。

話が前後するオープニング。なぜチャック・バリスは、そういう状態を迎えたのか?前半チャック・バリスがテレビ界で頂点を極めるまでの展開は秀逸。大胆かつコミカルな省略法と映像演出にワクワク。生来の野心家男のアイデアと行動力を実行に移す生き様をスマートに表現していた。初監督作とは思えないほど美しい仕事ぶり。

ところがだ、ウラの顔のエピソードが露出してきた辺りから“いまさら”と思ってしまうのもまた事実。仮に実話だとしても、マーティン・スコセッシ監督の名作『グッドフェローズ』のような新鮮なショックはない。観る側の目が肥え始めた情報過多による悲劇かも知れないが、いまさらハトなんか出されても驚かない手品と同じ。

サム・ロックウェルは、完璧な芝居をこなしている。が、前述の理由からか、グッと来るものが筆者には少なかった。チャック・バリスご本人チックな演技は中々リアリティがあって良いのだが。それに対し、ジュリア・ロバーツとドリュー・バリモアは、美しくそしてカッコよく光り輝いていた。実にこの映画にとって救いである。

ただ、実は恐ろしい表裏のある人生でしたよぅ、だけでは、パンチに欠けることを考慮していない訳はないんですな。チャック・バリスという、頂点に上り詰めて落ちた経験をした“ひとりの男”のエピソード、伝記を描くことで、人間ドラマとして成立せさている。結局はチャック・バリスという男の魅力に関わってくるお話し。だけど、なんというか決定的にダメ、っていうワケでもない点がどうにも不幸な原因かも知れない、と思うのだ。

コンフェッション

2003年8月16日(土)より、丸の内ピカデリー2他全国松竹・東急系にて公開中

コンフェッション@映画生活もあわせてご覧ください

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