チルソクの夏 (2003)
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17歳のひと夏の思い出が、爽やかな感動の風に変わる秀作の誕生!
2004/04/17 (土) written by フォルティ大滝(映画ライター)
ケータイやメールのない時代の日韓高校生の淡い恋物語。人を想う気持ちがいかに素敵なものかが分かる映画。

本作は、ヒットした『半落ち』で、人間の持つ本来的な“善”を力強く描いて見せた佐々部清監督が、自身の郷里である下関を舞台に撮り上げた感動作。時代は1977年。4人の少女の友情と遠く離れた韓国の高校生との恋、彼女たちが織り成すピュアな恋物語が、当時のヒット曲と下関の風景とともに、優しいタッチで綴られていく。
長府高校の陸上部員遠藤郁子は、韓国の釜山との親善事業として毎年夏に開催される関釜陸上競技大会に出場する。彼女は、その大会で同じ高跳び競技の韓国人の男子高校生、安大豪(アンテイホウ)に出会う。安は郁子に恋心を抱き、郁子も来年の夏の再会の約束に応じた。それはさながら、七夕(チルソク)の逢瀬のようだった。
10代の高校生の淡い恋物語が、これほど観る者を感動させる邦画を僕は他に知らない。当時の国際情勢が純愛を阻む要素として登場するが、政治的のために悲恋になる、という嫌らしい構図はない。むしろ、純粋に2人の高校生の切ない恋心を描くことに徹しており、人を想う気持ちの大切さだけをクローズアップしていく。韓国映画『オアシス』でも、社会的弱者の純愛を強烈な視点で描いていたが、それと似た“潔さ”が実に心地よいのだ。
アリtoキリギリスの石井正則を放り投げるCMでおなじみの水谷妃里をはじめ、4人の少女の清潔感あふれる演技、山本譲ニの味があり深みのある演技が、見事に絡み合い、大いにドラマを盛り上げる。作られた感動物語が多い昨今、ナチュラルな映像とセリフで綴られる感性豊かなドラマは、観る者を感動させてやまないことだろう。
ケータイやインターネットの台頭で劇的に情報伝達手段が発達した現代。僕らが得たモノは果たして何だったのだろう。それによって失った代償もあると思う。日本映画を支援する者として、こういった素晴らしい映画が登場してくるのは、実に嬉しい現象であると同時に、もはや“映画でしか感動を得ることができないシチュエーションがある”のだと悲しくもなる。特に10〜20代を中心とした若い人たちに是非観て欲しい1本だと心底思う。

2004年4月17日(土)より、新宿シネマミラノ、上野スタームービー他、全国順次ロードショー!
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【終了済】

映画生活より、『チルソクの夏』のメイキングDVD(ノベルティの缶バッチ付き)を3名様にプレゼントいたします。5枚綴り券(応援チケット)を買わないともらえないレアなアイテムです!
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- 当選者数
- 3名
- 締切日
- 2004/06/06 (日)
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