taru さん
男性
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2008年11月30日 to 私は貝になりたい
フランキー堺のドラマをテレビで見て、子供心にずっしりと重いものを感じ、それがつねに重心のように私の心に存在してきました。今思えば、フランキー堺の徹底した庶民的なキャラクターがこの悲劇の主人公にぴったりだったのでしょう。名演でした。
今回の中井正広君の演技も熱演でしたが、主人公もその妻も美男美女すぎて、庶民性にやや欠けていたのがこの物語には残念でした。
この映画のタイトルの「貝になりたい」とは、人間に徹底的に絶望した者の血を吐くような言葉です。そこには右も左もなく、戦勝国も敗戦国もありません。ただ歴史の底辺をはいずりまわって生きてきた人間の、底知れぬ悲しみがあります。
ただ今回の映画で残念だったのは、やたらうるさいだけの音楽でした。黒澤明が、映画のクライマックスシーンではむしろ何の音も入れないとどこかで言っていたのとは正反対で、さあここが泣き所ですよとやたらあおりたてる音楽は不快でさえありました。
観客をなめてる所があるんじゃないかな、この映画は。それが残念。
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2008年11月29日 to ホームレス中学生
この映画の宣伝文句。。人生最高の夏休みって、どこが最高なん?ギャグなのか本気なのかよく分からないのが一寸居心地が悪い。
これが夏休みだからよかったけど、冬休みのことやったら悲惨でしょ。笑ってられへんやん。母親を病気で亡くし、父親は目の前で蒸発して見捨てられた3人の子供たちの話。大学生の長男は、福祉施設へ相談に行くだけの知恵もないアホたれで、たまたま友人の家族が大阪人情物語的な人間やったから助かったという際どい話。
こんな悲惨な話をネタにして芸人になったし、自伝はベストセラーで十分元は取ったかもしれへんが、なぜか映画ではそんなど根性もんとは違う主人公がやたら走り回る。
確かに一緒に見た中学生の息子は涙を流していたし、本とドラマも見ていてどこがどう違うか話してくれたけれども、大人の私から言わせればどこか違う。
こんなありそうもない話を映画として見せたのは、子供たちの目の前で蒸発してしまうとんでもオヤジをひょうひょうと演じてみせたイッセー尾形の存在も大きいと思う。この映画で何となく共感できたのは、だんだん(経済的に)追い詰められて行くオヤジだったりするのは、私も似たような経験がある貧乏人だからだろうか。(苦笑)
2008年11月9日 to おくりびと
この映画は、山形という土地柄と深く結び付いているように思いました。納棺師という職業も、東京などではまた少し違った形を取るのかもしれません。そもそも、葬儀の一連の流れの中で納棺の儀式だけを独立させて考える必要はない訳で、納棺師という職業が独立してきたのも、そんなに古いことではないし、どこでもそうやっているのでもないように思います。
大悟がチェリストになるという夢を捨てて自分の故郷に帰り、たまたま接した納棺師として、一人前の職業人に成長してゆくまでのお話なのですが、へたをすると納棺師という職業案内映画で終わってしまうところを、音楽家の妻になったはずが夫の田舎に連れてこられ、納棺師の妻になるという難しい役どころを演じる広末涼子が、不思議な透明感を持って演じ、単なる職業紹介映画になるのを救っています。ただし、脚本が必ずしも十分によく練られているとは言えないので、一寸損な役柄でもあります。
それにしてもこの映画では、大悟の友人の母親が営む風呂屋の常連客が焼場の仕事をしており、その常連客と母親とのエピソード等、涙が自然ににじみ出てくる話も多かったです。納棺師もおくりびとですが、その他にもたくさんのおくりびとがいるのだということも、この映画ではさりげなく触れています。
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2008年11月2日 to レッドクリフ Part I
曹操が80万の大軍で南下するその秘かな野望は、周瑜の妻小喬にあるという。で、その小喬が並み以下の女性だとハリウッド大作の某ナイトのようにずっこけてしまうのですが、映画初出演というリン・チーリンがなるほどと納得させてしまう美女ぶりなのです。リン・チーリンの控え目ながらも凛とした美貌がなければ、この映画自体が成立しないのですから、まさに要の美女と言えます。こういう新しい出会いも、映画観賞上の楽しみと言えるでしょう。
ということで、この映画は三国志を元にした英雄豪傑たちの話ですが、過剰にならない程度のVFXとワイヤーアクションも使って、肩の凝らないエンターテイメント映画に仕上がっています。
まあ何も考えずに、英雄豪傑たちの活躍と美女を楽しめばそれでいい映画ですね。
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2008年10月25日 to ICHI
軽い。。軽すぎる。
市以外の登場人物がみんな軽い。
例えば虎次(窪塚洋介)の話し方は完全に現代の若者の話し方で、これがテレビ時代劇の軽いノリの喜劇物でもやるなら問題ないが、市の隣に位置するとどうしようもなく浮いてしまう。それにプロレスじゃないんだから、猪木の闘魂やってちゃ違うでしょ。。
十馬(大沢たかお)のトラウマ物語は。。お笑いとしか思えません。彼が刀を抜くシーンも、もっと撮り用があっただろうに。。もったいないとしか思えませんでしたね。
こういう軽い周りの人間と比べると、市ははるかにリアリティがあって、監督の力の入れようがうかがえます。綾瀬はるかも熱演で悪くありません。私は美女さえ登場すれば満足するタイプですので、この映画も彼女の活躍でかろうじて私の合格点70点を取ることができました。
ただ、勝新太郎の市は血しぶきが全く出ないのに殺陣に迫力があるのに対し、こちらの市は血しぶきがたくさん出る割にやはり殺陣が軽いのはどうしてでしょうか。血が流れたらそれでリアリティが出ると勘違いしていたのでしょうか。このあたりは、映画というものの面白さですね。
「ICHI2」期待。
2008年9月21日 to アキレスと亀
この映画は、監督としてゆとりを持って、楽しみながら作っているなぁと思わせる作品でした。こんな道楽みたいな映画を作れる監督は他にいませんから、本当に幸せな監督だと思いましたね。いやいや、それも実力の内ですから、嫌味でもなんでもないです。むしろうらやましいですね。
ところで私は、いわゆる「現代美術」の世界に大変懐疑的で、ほとんど信用していないのですが、まあ、私が何と思っていようとともかくその世界にあこがれてそこでの成功を夢見、一生をそれに捧げた男の物語なんですが、どうもピンとくるものがないままに終わるかと思っていると、最後の最後にほろりとさせられてしまいました。
しかし、最後のそれが言いたいのだったら何も絵の世界にこだわる必要もなかった訳で、何だかよく分からない映画なんですが、余り気負わず、のんびりと観て楽しみ、最後だけ一寸泣ければ上々なんでしょうね、この映画。
↑は映画観賞後すぐのレビューなんですが、しばらくして、私の解釈の間違いに気付きました。それについては掲示板の方に書き込みしていますから、どうぞご参照くださいませ。
なので、満足度を70点から90点に変更させていただきます。やっぱすごいわ、タケシは。
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2008年9月13日 to パコと魔法の絵本
単純に愉快で楽しい映画を観たいと思ってこの作品を選んだのでしたが、初めの方は関西系の突っ込み満載、衣装・メイクも大阪系(?)で、こりゃ失敗やったぁ。。と思ったのですが、回りの観客は結構笑っていましたし、観ているうちに許容範囲に入ってくれました。と言うか、これって映画なん?という感じで(後でプログラムを読むと舞台の映画化作品ということでしたが)、何やら訳分からんけどこれはこれでおもろいって感じに無理やり持っていかれました。
で、ストーリーは映画の進行と共に大体予想される通りに展開し、最後のオチも思った通りでしたが、何度か泣かされました。映画を観て涙を流すのは何度も経験していますが、この映画の涙は、泣いているのを見られてもまぁいいやってな感じの涙で、私もハンカチで堂々と拭いていました。映画上映直前に入って来た女子高生3人組が隣にいたのですが、映画が終わったらケタケタと笑い合っていました。涙と鼻水を垂らしたお互いの顔がよほど面白かったみたいでした。
この映画は5歳の子供にも分かるようには作っていないので(結構小さいお子様連れの方がいましたが)、むしろ大人の仲間同士で観に行くといいかもしれませんね。恋人同士だと、一寸切ない映画になるかもしれませんが、それもお勧めかな。
あ、そうそう。お願いだからそこのお母さん、ポップコーンをそんなにガサガサいわさないでくださいね。結構大きな音で響きますから。頼みますよね。
2008年8月18日 to ドラゴン・キングダム
ハリウッド製のカンフー映画、何となく観る気が湧かなかったのですが、ここの映画評が割といいので一寸した空き時間に鑑賞。よかったよ〜。映画館を出る時の爽快感を久しぶりに満喫しました。
あえて言えば、悟空のアクションシーンに如意棒が伸びたりするアクションを入れればもっと面白かったかもしれませんが、それだとリーが納得しなかったかな?
にもかかわらず満点なのは、ジャッキー・チェンの酔拳が健在なのはもちろん、ジェット・リーの切れ味鋭いカンフーも全開、ただただ見とれていましたというのは、この映画としてまぁ当然として、両者を彩る女優陣も文句なしだったからです。大体が私は女優陣がよければ採点が甘くなるのですが、この映画の場合、リュー・イーフェイもリー・ビンビンもさすがに13億人の中から選ばれた美女中の美女。北京オリンピックおめでと〜って、関係ないか。。
まだ観ていない人は、ぜひ劇場の大スクリーンで鑑賞されることをお勧めします。ハリウッドの単なる娯楽映画とはいえ、カンフーに対する敬意に満ち、カンフー愛に溢れたこの映画は、それだけの価値があります。
2008年8月10日 to ダークナイト

TM & (C) DC Comics (C) 2008 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
3か月くらい前になりますか、全く突然この映画の予告編を劇場で見せられ、度肝を抜かれました。で、映画館にメールして、あれは何だったんですかと質問したところ、バットマンの新作で「ダークナイト」と言いますと教えられ、ひたすら公開日を待ち焦がれていました。「暗い夜」かぁ。。確かにあの予告編はそんな感じだよなぁ。。と。
で、先行上映はどうしても都合がつかなくて、今日やっと観て来ました。改めて題名を見ると、「The Dark Knight」ん?夜じゃない。。(苦笑)それでもネットで真中の席を予約して、勇躍映画館へ。。が。。残念でしたとしか言えませんでした。
何が残念って、やっぱハリウッドの作品なんだから、美男美女が出て欲しいところなんですが、この映画のどこにもいないんですね、美男美女が。例えばレイチェル。二人の男に愛されるヒロインなんだから、これはもう文句なく納得させる美女が出なくてはいかんでしょ?ハリウッドって、こんなに人材が払底していたんですかね??クルスチャン・ベールも全然バットマンらしさがないんですよ。と言うか、大富豪という割に痩せて貧相に見えるのが残念。そもそもジョーカーが主役より目立っているバットマン映画って、何かおかしいんじゃないかなぁ。映画の主題としても結局ジョーカーの狂気がバットマンの正義に勝ってしまっているしね。ヒース・レジャーの怪演は確かに特筆ものだけれども、映画的に言えば彼の狂気の由来がはっきりしないし、彼の組織がどうして可能なのかも分からない。あんなに部下を自分で殺しておいて、それなのになぜたくさんの部下が彼の周りにいるのか。。?等等疑問だらけ。映画の題名としても、「暗い夜」の方がいいんじゃないかとも思いましたね。まあ、どうせ原作はアメコミなんだからいいんだけれど。。
クリストファー・ノーランのバットマンは、ファンタジーでもリアリズムでもなく、そのない交ぜになったところが特徴なのかとも思うのですが、そのまぜまぜ具合がどうも私の感性には合いません。リズムが合わないというか。。私はやはり、正義は勝つ!!という単純明快な映画が好きみたいですね。
2008年7月30日 to 百万円と苦虫女
人は一人では絶対に生きられないくせに、人の世の煩わしさに戸惑い、怒り、嘆き悲しむおかしな生き物です。その人と人との関係性において、ぶきっちょで未成熟な主人公が、同じ21歳ながらも頼れる(アルバイト先の)先輩としてある男性を好きになるのですが、実は彼も人生の初心者であって、誤解が誤解を生んでしまいます。
そんなぶきっちょな女のコを、蒼井優が好演しています。一寸他の女優さんでは思いつかないほどこの役にはまっています。百万円貯まったら見知らぬ町へ引越しを続ける女のコの物語なんですが、ありきたりの人情話や恋愛話に落ちてゆきそうでそうならない展開が面白いと言えば面白いです。ご都合主義の教訓や説教話にならず、こういうコもいるんだろうなとほろ苦く実感させてくれるのは、監督と蒼井優の息が丁度うまく合ったのだろうと思います。
ぜひ観て下さいとお勧めするような映画ではありませんが、蒼井優の魅力に触れてみたいと思っていらっしゃる方には、意外な宝物映画になるかもしれません。
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