HJ さん

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13件中1-10件

  • 70点 ちょっと重いけど。(0)

    2008年6月14日 to つぐない

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    (c)2007 Universal Studios. All Rights Reserved.

    セシリアがロビーの手に自分の手をそっと重ねる。
    言葉ではなく描写で人物の心情を見せてしまうカットが随所に見られる。
    大がかりなステディカムの長いカットよりも、
    こういうさりげない演出の方に見どころがある映画。
    「プライドと偏見」でのいきいきとしたキャラクターを演じたのとは対照的に、
    情熱的なヒロインを演じたキーラ・ナイトレイが印象的。

     

     

  • 90点 素晴らしい!(0)

    2008年6月6日 to 世界で一番美しい夜

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    和製テリー・ギリアムのような切り絵のアニメーションに意表をつかれて、
    そこに実写の人物を合成するところで黒澤さんの「夢」が重なり、
    ゆったりしたテンポに久々に映画らしい映画を見せられているなと感心してたら、
    いきなりデビッド・リンチが演出したような、現実と異次元が同居するようなマジックを見せられます。
    さらには天願監督の偉大な師匠だったであろう、
    故今村昌平監督が残した「セプテンバー11」の一編にリンクした時に心の中で拍手喝采。
    天願監督が影響されたかも知れない、ありとあらゆる映画の断片が展開されてますね。
    面白い話なのに面白い演出を出来ない監督たちが、
    アイドルを起用したプログラム・ピクチャーを量産しているところで、
    こんな突拍子もない話を熟練のスタッフ、キャストを集めて作ってしまえるところに、
    日本映画もまだまだ頑張れると思いましたね。
    これも今村監督が残した遺産なのでしょうかね。
    拡大公開出来る内容ではない作品だろうし、
    まさにキャストが身体を張って頑張っているところに拍手してあげましょう。
    一線で活躍する俳優が出ていなければ制作出来たかどうかも危ぶまれる内容でした。
    ロケーションも素晴らしい、よくこういう村を見つけてくるものだと思う。
    ここでの高い評価を目にしなかったらおそらく見ていなかったでしょう。

     

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  • 90点 チャウ・シンチーは天才。(4)

    2008年5月29日 to ミラクル7号

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    これまでのシンチーの映画を期待してしまうといい意味で裏切られます。
    シンチーがこれまでに影響された映画をリスペクトしているような作品。
    そこかしこに見覚えのある描写が出てきます。
    シンチーがプロデューサーの名を連ねた「少林少女」はいったい何だったのか?
    脚本作りの差を見せつけられ、
    子役のシュー・チャオの演技に笑わせられ、ホロリとさせられます。
    公式サイトにはストーリーがほとんど書かれてしまっているので、
    映画を見る前には読まない方がいいでしょう。
    どうしてあそこまで書いてしまうのか理解不能です。

     

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  • 90点 子供だからこそ見えた世界。(0)

    2008年5月26日 to サイドカーに犬

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    (c)『サイドカーに犬』フィルムパートナーズ

    子供の頃によく歩いた道。
    大きな車が行き交い、子供の目にはとても大きな道に見えた。
    住んでいたその街を離れ、数十年後に偶然に同じ場所を見た時に、
    一方通行の狭い道路だったことに驚いた。
    鎖に繋がれたまま狭い庭の中で一生を終えてしまう犬もいるのだろうか。
    飼い主に散歩に連れ出された飼い犬は自分の世界を少しだけ広げる。
    サイドカーに乗せられた犬は運転するその主によって、
    また少し違う世界を発見するのかも知れない。
    ヨーコさんという女性は母親が禁じていたことを当たり前のように経験させてくれた。
    自転車に乗ることで世界が広がるとも教えてくれた。
    薫は彼女が突然泣いた理由がわからなかった。
    なんとなく父親に責任があるのかなと感じた。
    ヨーコさんを悲しませた父親にワン!と吠えてみたくなった。
    薫はヨーコさんが隣町に暮らしていたことさえ知らなかったのに、
    大人になった薫はヨーコさんの気持ちが少しだけわかるような気がした。
    自分が子どもの頃に出会った大人で忘れられない人がいるかどうか。
    ふとそんなことを思い浮かべてしまう。

     

     

  • 70点 これはこれでありでしょう、健闘してるんじゃない?(0)

    2008年5月26日 to 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS

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    (C)2008『隠し砦の三悪人』製作委員会

    予告を見たとき、雪姫が武蔵(この名前ダメだね)相手にべらべら喋ってたのを見て、何だこりゃ?
    ダメもとで見たけどそれなりに面白い。
    「椿三十郎」のリメイクもキャスティングはダメでも話は面白かったしね。
    森田監督は黒澤監督のリズムで前半を編集して見せてくれたけど、
    現在の撮影システムの弱点で、スコープに写る人物全員にフォーカスを合わせるパンフォーカスが成立させられないのがまずかった。
    織田三十郎のニヤケ顔をフレームのド真ん中に置いて、
    背景の若侍たちがボケボケじゃいかんでしょう。
    僕はニヤケた織田三十郎よりも背景の若い侍たちが見たかったりしたわけ。
    黒澤監督がパンフォーカスにこだわったのは、
    お客さんが見たいところを見せるという信念があったからなのね。
    前後のフォーカスを送ることは、そっちを見ろよとお客さんに強要しているようなもの。
    やたらとカットバックするのは芝居を演出出来ないからだし、
    リメイク版のこの映画でも長澤まさみの芝居にかなりのムラがあったね。
    監督はこういうところをちゃんと見てないとダメだな。
    どうしても技術系に力のある演出家は芝居部分を見るのがおろそかになってしまう。
    黒澤映画に5本という最多出演記録を持つ香川京子さんはこんな話をしてます。
    「監督は決して女優を演出出来ない人ではなくて、
    クランクイン前に過ごす時間の中でその女優の特徴や表情をよく見ていました」と。
    黒澤監督がパンフォーカスを意識しだしたのは「生きる」から。
    感度の悪い当時のフィルムで絞りを11くらいまで絞るのだから役者は大変だっただろうね。
    鬘から煙が出たなんてのも冗談じゃないようで。
    面白いのはモノクロのオリジナルがスコープで、カラーのリメイクがビスタということ。
    黒澤監督は初めてのスコープサイズの中で、
    背景の広大さを人物を上手く動かすことで見せていた。
    リメイク版は現在の技術で見せられる視覚的な映像重視で見せていたかな。
    これも監督のカラーだろうし、撮影も丁寧で良かったと思う。

    「七人の侍」は別格として、この映画は黒澤時代劇の中で最も好きな映画。
    アイドル系の俳優を配すのは現在のお客さんのニーズもあるから仕方がない。
    これを見てオリジナルを見ようと思ってくれる若いファンが増えたらいいんじゃないかと思う。
    残念なのは後半にトレンディドラマのようなロマンスを入れてしまったことで、
    雪姫という生き残った跡取りを護衛する六郎太の位置が揺らいでしまうこと。
    人買いから救った娘も最後まで六郎太が守ることで、
    彼らの平民に対する思いなんかもオリジナルでは表現されているのね。
    関所を通過するところでは、役人の無用なキャラづけでガッカリさせられ、
    後半の展開を失速させてしまう。
    他の改変は許される範囲かな、
    いや「裏切り御免」は使うべき人物が使ってこそ意味がある言葉か。

     

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  • 90点 3つの舞台がリンク(0)

    2008年4月21日 to 大いなる陰謀

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    (c)2007 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.

    机の上で戦争をやる人間と実際に戦地で戦う人間。
    大学ではこのふたつの人種が排出されるが、
    貧困から学びたくても満足に学べないマイノリティの学生と、
    苦労することなく理屈で考える白人の学生が対照的に描かれる。
    決して実戦に赴くことのない人間が羊であって、
    勇気を持って戦地で戦う兵士がライオンだろう。
    ライオンを率いる羊たちだ。
    机の上で指揮している人間が、
    戦地にいる人間の命の行方を左右している現実。
    民主党よりのレッドフォードの政治観が見える映画で、
    アメリカ国民はこういう内容に敏感なのかな。
    噂に聞くように、公開が遅すぎたのかも知れない。

     

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  • 90点 かなり好み。(0)

    2008年3月27日 to マイ・ブルーベリー・ナイツ

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    (C)Block 2 PICTURES 2006

    失恋を忘れる為に旅に出る女性のロードムービー。
    いつの時代にも作られる題材で、
    これだけ知らされてしまうと、何を今さらって思っても無理はない。
    ところがウォン・カーウァイが監督で、これだけのキャストが集まってしまうのに驚き。
    しかもノラ・ジョーンズが主演って、いったいどんな映画になっているのかと思った。
    自分で曲を作り、詩を書くアーティストは感性が優れた人が多いと聞くし、
    脚本を読んで共感する部分があれば、
    「演技をする」という形式をこえて、気持ちで表現出来てしまうらしい。
    この映画のノラ・ジョーンズを見ているとそんなふうに思えてしまう。
    演技していると意識させずに、まるで歌うように感情を表現していたな。
    もっとも感心したのは、とあるアパートを訪ねるシーンなのだが、
    二度目にここを見上げた彼女の表情がとにかく良い。
    今年見た映画の中でもっとも記憶に残る表情だった。

    ウォン・カーウァイは主要キャストが決まってから、
    彼らのイメージにあわせて詳細に脚本を書いていったそうで、
    そのおかげで登場するどの人物もが等身大で演じて見せてくれる。
    オスカー受賞後、シリアスな演技ばかり求められそうなレイチェル・ワイズの女の部分の表現もいいし、
    ジュード・ロウもほとんど本人そのままのキャラクターで演じているかのよう。
    ノラ・ジョーンズ同様に、もう一人のミュージック・アーティストであるショーン・マーシャルの登場も、
    演技という枠では表現出来ない雰囲気を見せてくれた。
    子供の頃に両親が離婚しながら、その後も互いの連れ子と一緒に生活したという複雑な環境で育ったそうで、
    16歳くらいでニューヨークにヒッピーとして出て来たとか。
    自分の経験に重なる部分があったのかも知れない。
    彼女もサントラに2曲ほど提供しているが、
    The Greatestという曲がこの映画のカラーにピッタリハマってしまう。

    ウォン・カーウァイはあいかわらずスコープの画面の半分くらいを何かで埋めてしまうが、
    泣いているエリザベスをジェレミーが抱いてあげるところのフレームなんか面白かった。
    ニューヨークの片隅に二人だけが置き去りにされたような構図。
    80年代に人気アーティストの音楽ばかりを使ったミュージック・ビデオのような映画が量産されたが、
    今もこうして新しいミュージック・ビデオのような映画が作られるのもありでしょう。
    ただし単なるミュージック・ビデオではなく、
    先に書いたノラ・ジョーンズの気持ちが、ちゃんと映画のテーマを語ってくれていることは大切。
    自分ひとりが辛い想いをしているのではないことを知るのだ。

     

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  • 100点 さすがコーエン兄弟(0)

    2008年3月16日 to ノーカントリー

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    (C)2007 Paramount Vantage, A PARAMOUNT PICTURES company. All Rights Reserved.

    老保安官と若い保安官が朝食を食べるシーンの会話で、
    嫌な事件を聞いた若い保安官が思わず笑ってしまう。
    所詮は他人の身に起こった事件で、第三者からすれば面白可笑しくしか聞こえない。
    この保安官に今の世相が映し出されているみたいで、
    社会で起こる様々な事件も、数の多さとその異様さの方に思わず笑ってしまうのかな。
    原題は老人だけに対するものに解釈しがちだけれど、
    人間は誰もが老いてしまうということを念頭において考えさせる映画だ。
    序盤で脚を怪我した野犬が象徴的に描写されるが、
    笑っていた若い保安官もいずれ老いてしまうということ。
    トミー・リー・ジョーンズは終始気の弱そうな目の演技を一貫させ、
    絶えることのない犯罪に諦めの境地を表現していた。
    俳優の目は演技する際の大きなポイントだけど、
    トミー・リー・ジョーンズという俳優は目の使い方がとても巧いなと思う。
    ロジャー・ディーキンスの撮影も見事な職人芸を見せてくれる。
    狩の対象になる動物の群れに雲の影が迫る描写など上手いなと思う。
    「ジェシー・ジェイムズの暗殺」では遊び心たっぷりの撮影を見せてくれたが、
    「ノーカントリー」では、人間の中に潜む感情や、
    想像のつかない人物を影の中に落とし込む映像で見事に表現していた。
    視覚的な結末ばかり望む人には楽しめない映画だろうけど、
    じっくり見ることの出来る人にとっては見応えのある傑作じゃないかな。

     

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  • 70点 配給会社はずるいな(0)

    2008年3月4日 to いつか眠りにつく前に

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    (C) 2007 Focus Feaures. All Rights Reserved.

    予告で流れてたDidoのWhite Flagが効果的で、
    本編のどんなシーンで使われてるのか楽しみにしてたら、
    劇中では使われてなかった。
    これは配給会社さんはずるいよね。
    前置きが長いから、肝心のカップルの惹かれ合うきっかけなんか、かなりのオーバーアクトだし、
    酔っ払ってるだけのヒュー・ダンシーの演技も濃すぎかな。
    2時間弱の長さでは、これくらいわかり易く見せなきゃダメだったんだろうか?
    だけど終着点のメリル・ストリープとトニ・コレットの交わす会話の内容ですべて許せるかなと。
    本編のスコアは素晴らしかったし、ファーストカットの美しさも絶品。

     

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  • 100点 アカデミー賞ノミネート(2)

    2008年1月24日 to エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜

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    (C)2007 LEGENDE-TF1 INTERNATIONAL-TF1 FILMS PRODUCTION OKKO PRODUCTION s.r.o.- SONGBIRD PICTURES LIMITED

    授賞式の中止であまり話題にならなかったけど、
    ゴールデン・グローブの主演女優賞受賞に次いで、
    ついにアカデミーにもノミネートされましたね。
    アメリカの資本の入らない作品でのノミネートが何気に嬉しかったりします。
    終盤で晩年のピアフが過去を振り返るところ、
    子役が演じたシーンでも自分が経験したかのようなマリオン・コティヤールの感情表現なんか見事だったと思う。
    メイクアップ、衣装でのノミネートも順当なところ。
    撮影でのノミネートがなかったことがちょっと残念。

     

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