cheaphemp さん

cheaphempさんのレビュー一覧

ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。

87件中1-10件

  • 50点 三挫四到(0)

    2008年7月8日 to 東京ゾンビ

    タイトルは造語です。三回入眠、四度目でエンドロールに到達しました。こちらの体調もあったのですが、とにかく無意味にカットが長いので…。ナンセンスを演出したいのでしょうが、「良質な趣味があってこその悪趣味」とジョン・ウォーターズ監督の仰せる様に、センスあってのナンセンスなのだと痛感。佐藤監督はこれが第一回作とのこと、却ってハードルの高い作品だったかも知れません。花くまゆうさく氏の原作漫画は未読なのですが、イラストから推測するに、おそらくあのタッチの絶妙なスカスカ感あればこその世界なのかな〜という気もします。面白くないわけではないのですが、こちらの想像を上回る斬新さもないので、乙。

    (レンタル)

     

     

  • 80点 終わりの始まり(0)

    2008年7月8日 to スローガン

    いまだ語り継がれる伝説のアヴェック、ジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンスブールが出会うきっかけとなった初共演作。まだ“女性未満”の、子鹿のように躍動するジェーンと、ややお腹もぽっこりし出した、お疲れセルジュとの対比が鮮やかで、楽しい。作品は冒頭から、列車・バス・スポーツカー・飛行機・モーターボートなどなど、数多登場する乗り物のようにスピーディ、かつテンポ良く展開しますが、「愛の無常」というテーマは実に不動で、ずっしりと存在しています。そう、恋の始まりはいつだって加速度的であるのに、愛の終わりは緩慢なのだ。その軋轢も良く描けている。これは確かに、世紀の伊達男によるスタイリッシュな映画ではあるけれども、決してそれだけでもないと感じました。

    (レンタル)

     

     

  • 80点 心地よい徒労感(0)

    2008年7月7日 to 歩いても 歩いても

    画像
    (C)2008「歩いても 歩いても」製作委員会

    主人公である良多は、母をして「まだ若いんだから」とか、「もう若くないんだから」などと言われてしまう、40歳、人生中途の男性。そんな彼が、人生を折り返すひとつの(それとは気付かぬほど小さな)岐点となった、ある夏の一日。おそらく彼は、エリート意識の強い絶対的な父からも、いつまでも子供扱いする母からも、そしてその死によって完全な存在である兄からも、意識的に離れよう、己の道を行こうと、これまで歩いてきたのではないでしょうか。しかし、どんなに遠くまで一人歩いてきたつもりでも、絶えず繋がっていて、そして結局は還ってきてしまうのが、家というもの。煩くても、格好悪くても、時にはエゴの掃き溜めでも、家族というものは自然と茶の間に集まるものなのですね。日本家屋独特の造りを活かした部屋越し、ガラス戸越しの会話も、素敵な「間」を印象づけました。良多が父親に歩調を合わす行為も、美しい「間」ですね。家族は形を変えながらも、再生を繰りかえし、連綿と何かを伝えていく…。照れもせず、誤魔化しもせず、こんなにも真正面から家族のコミュニケーションを描く是枝監督を、私は信頼してしまいます。

    (新宿武蔵野館)

     

    共感:2人

     

  • 80点 ジャームッシュのおかしみ(3)

    2008年7月7日 to ブロークン・フラワーズ

    画像
    (c)2005 Dead Flowers Inc.

    感覚的なところでしかないのだが、この作品を観て、ああ、やっぱりジャームッシュに通底するのは「おかしみ」なんじゃないのかな、と思った。上手くは言えないけれど、ドンがカウチに腰かけ、友人の作ってくれたCDをかけるシーンがある。甘いソウル・ミュージックがやわらかに流れても、拍をとるでもなく、ただただ中空を見やる彼の長いショット。その間の悪さは、おかしく、かなしい。…それでも、昔の恋人を訪ねる旅って、すごく優しくてすてきだ。

    (レンタル)

     

    共感:2人

     

  • 50点 ラスタ道中膝栗毛(0)

    2008年7月6日 to ルーツ・タイム

    画像

    とにかく牛歩の如きテンポで進行していく珍道中。弥次喜多よろしくな二人の掛け合いや、心地よいレゲエ音楽のほかは、血湧き肉踊る興奮も、落涙の感銘もありませんが、記号としてはずいぶん輸入されているラスタの実体は何なんだろう?と興味を持つきっかけになりました。ジャマイカ=ラスタと思い込んでいたのが、実は全人口の10%足らずの少数派宗教に過ぎなかったり、基本思想はザイオン(アフリカ、特にエチオピアを指す)回帰で、バビロン(西洋的文明社会)脱出だったりと、ラスタファリアニズムの精神が非常にわかりやすく描かれています。映画としてのドラマ性は皆無なので、こちらの文化に興味のある方におすすめ。

    (レンタル)

     

     

  • 80点 一分の隙もないドラマ(0)

    2008年7月6日 to マッチポイント

    画像
    (C)JADA PRODUCTIONS 2005

    開始30分くらいからじりじりし通し。話としてはどうってことのない、どこでも起こり得る痴情のもつれを描いているのだが、主人公の裏と表の顔が、二つの運命を分断する空中のコインのそれにも似て、まったく巧妙な語り口。この際ウディ・アレンである事は忘れよう。救いのないエンディングのそれはそれで良かったのだが、どうにも胸が重いところへスカーレット・ヨハンソンの婚約報道が舞い込んで何故だかほっとしたところ。

    (レンタル)

     

    共感:1人

     

  • 30点 ネヴァーマインド(0)

    2008年7月4日 to カート・コバーン アバウト・ア・サン

    画像

    カート、或いはニルヴァーナの映像は一切なしでドキュメンタリー制作に挑む、という試みは買いたいし(というよりは単なる版権の問題?)、メディアに歪曲されないカートの肉声の価値も、確かにあるだろう。ただ、何故今この作品を作らねばならなかったのだろう?マイケル・アゼラッドの仕事は、その著作においてもう完結しているはずだ。不在の隙間を埋めるかのように情景を列挙してみたところで、情報量も遠く及ばない。97分この作品を観るよりは、彼の3分間の曲をじっくりと聴くほうが、よほど伝わるものがある。

    (レンタル)

     

    共感:1人

     

  • 80点 田園の狂気(0)

    2008年7月3日 to 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

    画像

    空は、道は、ぽっかりと開けているのに、内側へと鬱屈していく感情。その過剰な内向さえ、いつしか突きぬけて外側へ向かう…深ーく掘り下げたら地上に出た、みたいな不思議な引力を持つ作品でした。原作が演劇というだけあって、舞台装置は至ってシンプル。田園と、日本家屋(この実家感がすごい)、神社によろず屋程度ですが、この世界の狭さが、「お姉ちゃん」の痛さをいい感じに後押ししてくれますし、密室的世界での、姉妹のどろどろとした心理の癒着もうまく表現されていました。家をそのまま胎内という記号にとることもできそうで、そこはかと仏教的。しかし、サトエリってなんとなく苦手だったのですが、このハマリ役を堂々こなすあたり、潔いな〜と勝手に見直しちゃいました。

    (レンタル)

     

     

  • 70点 呼吸困難の少女たち(0)

    2008年7月3日 to 水の中のつぼみ

    画像
    (C)Les Productions Balthazar 2007

    「水の中のつぼみ」…。この邦題、なんとなかならないものでしょうか?三流官能モノのようで好きになれませんし、作品のテーマはむしろ、今花開こうとする一瞬を捉えたもので、つぼみという固く閉ざされたイメージは皆無。仏語原題である「タコの誕生」で英断しろとは言いませんが(笑)。ただ、冗談ぬきにこのタコが、西洋的観念では悪魔とされる事実は、かなり重要な意味を持つと思っています。ですから、男性視点でエロスを期待してこの作品を観ると、やわらかに絞め殺されてしまうでしょう。全編に渡って、とにかく重たい女性の生理。同性の私にさえ息苦しい、肉の美醜や蠢く心。その中で、色づく身体を漂白するかのような、真っ青なプールの存在が印象的です。映画としては、少し似たような場面が多く、退屈する部分もありましたが、監督の視点は確かだと感じられました。劇場スクリーンの小ささが残念!

    (渋谷Q-AXシネマ)

     

     

  • 50点 想像だけなら誰でもできる(0)

    2008年6月30日 to テラビシアにかける橋

    画像

    ハリポタにしろ、指還物語にしろ、ナルニアにしろ、どうも昨今のファンタジー・ブームには触手の動かない私ですが、ここでの高得点ぶりに「何か」を期待して、勇んで新作を借りてきました。が、う〜ん…ちっとも分からない!作品のメッセージは非常に古典的であり、むしろ明解です。オズ然り、ネバーエンディング然り、現実に居場所の見つからない内気な主人公が、他者から不可侵の、自分(或いは親密な仲間内)だけの王国を作り上げて一度はそこへ逃避しながらも、成長とともに、現実にも向かい合って行く…。ということだと思うのですが、今作のファンタジーはあまりにも中途半端に感じました。確かに子供は、毎日あんな風に空想して遊ぶものですが、それはもっと曖昧模糊としていて、却ってあのCGでは具体的過ぎ、想像力を働かす余地もないように思います。そしてまた、彼らは素晴らしい才能に恵まれているにも関わらず、想像(というより妄想?)するばかりで、創造をしなかった。もしも、彼らが力を合わせてテラビシアの物語を書き綴り始めたら…もしも最後、彼が木材などを使ったあまりに現実的な王国再建などでなく、妹の枕元で壮大な物語を語り出すのなら…もっと説得力が増す気がするのです。想像することの素晴らしさは改めて説かれるまでもなく、映画に「何か」を求めている人ならば周知のことであり、子供でなくても、特別な人間でなくても、失われずに持っている力です。だからやっぱり、映画には創造的であってほしい!

    (レンタル)

     

    共感:1人

     


[ cheaphemp@映画生活 ]
└トップページへ

cheaphemp さん


カウンタ : 4806

マイエリア

お気に入り

お気に入りユーザー(8)

  • ともじょ
  • vivie
  • メイプルタウン
  • くりふ
  • Baad
  • クラリス2号
  • hirogon
  • 十五榴

 

お気に入られ(7)

  • 十五榴
  • hirogon
  • くりふ
  • クラリス2号
  • ともじょ
  • Baad
  • メイプルタウン